2023/11/02 国交省/都道府県らとブロック監理課長会議スタート、時間外規制対応の環境整備訴え

【建設工業新聞  11月 2日 1面記事掲載】

国土交通省は都道府県の担当者と入札契約制度や建設業行政の課題を議論する2023年度下期「ブロック監理課長等会議」(入札契約担当課長会議)を2日の中国地区を皮切りに全国8ブロックで開く。24年4月に迫る時間外労働の罰則付き上限規制の適用を見据え、地方自治体発注工事の週休2日や工期の適正化、施工時期の平準化のさらなる推進を働き掛ける。上限規制への対応が遅れがちな市区町村の現状の改善に向けた連携も要請する。

主要議題は▽持続可能な建設業に向けた制度的対応▽公共工事の円滑な施工確保▽技能労働者の処遇改善-の三つ。中でも建設業の働き方改革につながる取り組みに重点を置き、現場の週休2日が早急に求められるという問題意識を広く浸透させる。国交省直轄の取り組みを参考事例として紹介。現場の生産性向上策として各自治体のICT活用や工事書類簡素化の先進的な成果や工夫も共有する。

中央建設業審議会(中建審)と社会資本整備審議会(社整審)合同の基本問題小委員会が9月にまとめた提言も紹介。適切な賃金の行き渡りを担保する基準となる「標準労務費」の考え方を解説する。都道府県には今後の制度化に備えるためにも、法定福利費などを内訳明示した請負代金内訳書の確認を徹底するよう改めて要請する。

円滑な価格転嫁を一層推進するため、予定価格算定に用いる資材単価の更新状況やスライド条項の運用状況もフォローアップ。ダンピング対策の徹底や総合評価方式の活用を推進するため自治体側の課題を踏まえた対応策を提案する。

日程は▽2日=中国(開催地・広島市)▽7日=北陸(富山市)▽9日=北海道・東北(仙台市)▽13日=中部(岐阜市)▽14日=近畿(大阪市)▽16日=四国(高松市)▽17日=関東甲信(さいたま市)▽21日=九州・沖縄(佐賀市)。

各ブロックの政令市もオブザーバーとして参加する。

日刊建設工業新聞の購読申し込みは、こちら

戻る