2023/08/17 国交省/新たな砂防計画策定へ/気候変動による降雨量増加を想定
【建設工業新聞 8月 17日 1面記事掲載】
国土交通省は気候変動による雨量の増加に対応するため、土石流や洪水氾濫の対策を定める新たな砂防計画を策定する。産業革命前と比べ気温が2度上昇した場合の降雨量を前提に対策を検討。まずは規模の大きい国の直轄事業で降雨量や土砂量を設定してケーススタディーを行う。年内にも計画策定に向けた検討項目を固める。
国の治水計画や下水道計画は、気候変動の上昇を見据えた新たな対策方針を打ち出している。一方、砂防計画は降雨による土砂の移動を予測できる技術がなく、見直しに向けた検討が進んでいない。
地形モデルや土層の厚さといった調査結果などを基に、斜面の土層の生成や集積を数値解析できる技術が開発された。
10日に東京都内で開いた「気候変動を踏まえた砂防技術検討会」(座長・藤田正治京都大学防災研究所教授)で国交省は新技術を活用しながら、砂防計画を検討する方向性を示した。
新たな砂防計画で土砂・洪水氾濫対策の検討に当たり、将来的な降雨量の増え幅を示す変化倍率を1・1倍に設定。100平方キロメートルの流域を選定し、物理モデルを活用して山から崩れる土砂量を解析する。複数のケースを予測できる「アンサンブル降雨予測」のデータも参考にしながら、ハード対策を検討していく。
5平方キロメートル以内の流域で実施するケースが多い土石流対策は、各地域を都道府県ごと、気象予報区分ごとに変化倍率を設定するなどし降雨量を設定する。対象となる土砂量は、土砂・洪水氾濫対策の検討結果を踏まえて設定する。
ハード対策の手法は今後の検討課題となる。砂防堰堤の増設や容量拡大などが考えられるが、技術開発の動向を見据え判断する。同省は有識者からの意見を踏まえ砂防計画の方向性を整理する。
国の治水計画や下水道計画は、気候変動の上昇を見据えた新たな対策方針を打ち出している。一方、砂防計画は降雨による土砂の移動を予測できる技術がなく、見直しに向けた検討が進んでいない。
地形モデルや土層の厚さといった調査結果などを基に、斜面の土層の生成や集積を数値解析できる技術が開発された。
10日に東京都内で開いた「気候変動を踏まえた砂防技術検討会」(座長・藤田正治京都大学防災研究所教授)で国交省は新技術を活用しながら、砂防計画を検討する方向性を示した。
新たな砂防計画で土砂・洪水氾濫対策の検討に当たり、将来的な降雨量の増え幅を示す変化倍率を1・1倍に設定。100平方キロメートルの流域を選定し、物理モデルを活用して山から崩れる土砂量を解析する。複数のケースを予測できる「アンサンブル降雨予測」のデータも参考にしながら、ハード対策を検討していく。
5平方キロメートル以内の流域で実施するケースが多い土石流対策は、各地域を都道府県ごと、気象予報区分ごとに変化倍率を設定するなどし降雨量を設定する。対象となる土砂量は、土砂・洪水氾濫対策の検討結果を踏まえて設定する。
ハード対策の手法は今後の検討課題となる。砂防堰堤の増設や容量拡大などが考えられるが、技術開発の動向を見据え判断する。同省は有識者からの意見を踏まえ砂防計画の方向性を整理する。
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