2023/05/10 土日閉所の完全週休2日、国交省直轄道路・河川工事58%で実現/日建連調査
【建設工業新聞 5月 10日 1面記事掲載】
公共工事の現場で働き方改革が着実に進展している。日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)が土日閉所を基本とする完全週休2日の取り組み状況を初めて調べた結果、国土交通省が発注した道路・河川工事の6割程度で進んでいることが分かった。休日出勤もカウントされる時間外労働罰則付き上限規制の適用開始まで残り1年弱。日建連は15日から全国9地区で開く国土交通省地方整備局など公共発注機関との意見交換会で、統一土曜閉所の推進などによる完全週休2日工事のさらなる拡大を呼び掛けていく。=2面に関連記事
調査は2022年11月に「円滑な施工の確保に関する調査」として、3委員会(公共積算、電力・エネルギー工事、鉄道工事)に参加していたり、鉄道工事を専業にしていたりする会員61社に実施。21年10月~22年9月末の間に完了したか施工中だった3億円以上の公共土木工事(高速道路や鉄道・電力関係など民間工事も一部含む)の1556現場が対象になる。
土日閉所の完全週休2日工事は、昨年の意見交換会で最も時間を割いた最優先課題の一つ。24年4月に迫る時間外労働上限規制を順守するため最も有効な対策として、今年の意見交換会でも最優先に取り上げる予定だ。その際の参考データとして、事前に公共発注機関の取り組み状況を初めて調べた。
国交省の道路・河川工事では調査対象268現場の58%が完全週休2日を実現しており、時間外労働削減に積極的な姿勢を伺わせる結果となった。実際に発注手続きを行っている地方整備局(北海道開発局、内閣府沖縄総合事務局含む)別に見ると、先行していた中部(調査対象48現場)が77%と圧倒的に多い。続いて関東(53現場)が64%、北海道(18現場)が61%の順。近畿、中国、四国、沖縄の各局も50%を超えた。背景には発注者による適切な工期設定があるようだ。
一方、国交省以外の発注機関はやや低調。防衛省や地方自治体などは30%に軒並み届かなかった。
日建連は意見交換会で国交省に対し、既契約案件も含む全工事で土日閉所の完全週休2日を基本とするよう訴えていく。多くの発注機関をけん引する役割に期待する。都道府県単位で受発注者が協働して取り組んでいる公共工事現場の統一土曜閉所もさらなる拡大を求めていく。
調査は2022年11月に「円滑な施工の確保に関する調査」として、3委員会(公共積算、電力・エネルギー工事、鉄道工事)に参加していたり、鉄道工事を専業にしていたりする会員61社に実施。21年10月~22年9月末の間に完了したか施工中だった3億円以上の公共土木工事(高速道路や鉄道・電力関係など民間工事も一部含む)の1556現場が対象になる。
土日閉所の完全週休2日工事は、昨年の意見交換会で最も時間を割いた最優先課題の一つ。24年4月に迫る時間外労働上限規制を順守するため最も有効な対策として、今年の意見交換会でも最優先に取り上げる予定だ。その際の参考データとして、事前に公共発注機関の取り組み状況を初めて調べた。
国交省の道路・河川工事では調査対象268現場の58%が完全週休2日を実現しており、時間外労働削減に積極的な姿勢を伺わせる結果となった。実際に発注手続きを行っている地方整備局(北海道開発局、内閣府沖縄総合事務局含む)別に見ると、先行していた中部(調査対象48現場)が77%と圧倒的に多い。続いて関東(53現場)が64%、北海道(18現場)が61%の順。近畿、中国、四国、沖縄の各局も50%を超えた。背景には発注者による適切な工期設定があるようだ。
一方、国交省以外の発注機関はやや低調。防衛省や地方自治体などは30%に軒並み届かなかった。
日建連は意見交換会で国交省に対し、既契約案件も含む全工事で土日閉所の完全週休2日を基本とするよう訴えていく。多くの発注機関をけん引する役割に期待する。都道府県単位で受発注者が協働して取り組んでいる公共工事現場の統一土曜閉所もさらなる拡大を求めていく。
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