2023/03/30 自民党・根本匠議員ら/省庁横断で若年入職促進など施策実行を、国交など3省に要請

【建設工業新聞  3月 30日 2面記事掲載】

自民党の国会議員が参加する「建設関連産業の人材確保・育成に関する議員勉強会」(座長・根本匠衆院議員)の第3回会合が28日に東京・永田町の自民党本部で開かれ=写真、根本座長らが今後の施策の方向性を示した。国土交通、厚生労働、文部科学の関係3省が連携し、教育訓練や若年者の入職促進に向けた施策を省庁横断のパッケージで実行するよう求めた。

施策の方向性に関する文書は根本座長や座長代理の佐藤信秋参院議員らの連名。これまで聴取した建設関連の教育訓練機関からの要望などを踏まえ、▽産学官一体で「横串」を刺して関係者間の取り組みを推進する体制構築▽教育訓練校の継続的な活動に資する財政支援の充実・強化-など3本柱で打ち出した。

会合の冒頭、根本座長は「政治が関与することで3省を束ね、横串を刺し、連携した政策ができる」と強調し、自らが示した施策の方向性に沿った対応を各省に要請。今後は勉強会の位置付けを「公共工事品質確保に関する議員連盟」の人材確保・教育に関するプロジェクトチーム(PT)と刷新し「品確議連として(政府の対応などを)フォローアップしていきたい」と語った。

これを受け3省は現時点の検討状況を説明。若年者の入職促進に産学官で一体的に取り組む体制を構築するため、建設業振興基金が事務局を務める建設産業人材確保・育成推進協議会(人材協)に「若年者入職促進タスクフォース」を設置する方針を明らかにした。教育訓練機関や工業高校、業界団体が参画し、優良事例の発掘・共有や地域の業界と高校などの連携円滑化などに取り組む。

これ以外に各省単独事業も含めて関係施策をパッケージで推進。国交省は「(仮称)教育訓練サポート事業」を2023年度に新設し、教育訓練機関のニーズに応じた支援を強化。カリキュラムの開発や講師養成、訓練施設の改良・改修、工業高校の教員向けの体験学習などの費用面の助成に充てる。厚労省は高校生・教師・保護者と建設会社がつながる機会を提供する事業などを実施する。

勉強会には「全国建設関係訓練校等連絡会議」(会長・桑原敏彦利根沼田テクノアカデミー校長)や3省の関係者らが出席した。

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