2021/11/29 政府/21年度補正予算案を決定/過去最大の総額36兆円、強靱化に2・9兆円配分

【建設工業新聞  11月 29日 1面記事掲載】

政府は26日の臨時閣議で2021年度補正予算案を決定した。歳出総額は補正予算として過去最大の35兆9895億円に上る。19日に決定した新たな経済対策の関係経費として31兆5627億円を計上。経済対策では柱の一つに「防災・減災、国土強靱化の推進など安全・安心の確保」を位置付け、2兆9349億円を配分した。「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」(21~25年度)に1兆2539億円を充てる。=2面に関連記事

補正予算案を来月召集の臨時国会に提出し、年内の成立を目指す。22年度当初予算と一体的な「16カ月予算」として編成し、切れ目無く経済対策を推進していく。

政府全体の歳出総額を経済対策の柱別に見ると、▽新型コロナウイルス感染拡大防止=18兆6059億円▽社会経済活動の再開=1兆7687億円▽新しい資本主義の起動=8兆2532億円▽防災・減災、国土強靱化の推進など安全・安心の確保=2兆9349億円。

国土交通省分は国費ベースで総額2兆0954億円を計上、うち2兆0911億円が経済対策関連になる。公共事業に1兆5706億円を充てる。経済対策の柱の一つ「防災・減災、国土強靱化の推進など安全・安心の確保」に1兆4236億円(公共事業、非公共事業)を計上した。

公共事業費では「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」(21~25年度)に1兆0213億円を充てた。自然災害からの復旧・復興には3154億円を配分する。

このほか、円滑で効率的な事業執行に向け国庫債務負担行為(国債)を活用する。複数年にまたがる事業で新たに設定する「事業加速円滑化国債」の事業費として1032億円を計上。当該年度の支出がゼロで年度内に発注できるゼロ国債は873億円を設定する。財政投融資には3221億円を確保した。日本高速道路保有・債務返済機構に3000億円を配分。強靱な国土づくりに向けて高速道路の4車線化を推進する。

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