2021/06/17 国交省/CCUS登録技能者の賃金実態/全体比約4%高いと試算

【建設工業新聞  6月 17日 2面記事掲載】

国土交通省は建設キャリアアップシステム(CCUS)登録技能者の賃金実態を、2020年度の公共事業労務費調査などを基に試算した。CCUS登録技能者の平均賃金は、全建設技能者の平均賃金より4・06%高かった。CCUS登録技能者の方が、賃上げされた人数の割合が未登録者より高いことも分かった。国交省は「CCUS登録事業者が技能者の処遇改善に熱心であることが数字で裏付けられた」と見ている。

CCUS登録技能者と全建設技能者の賃金比較は、職種ごとに算出した賃金の伸び率を加重平均して出した=表参照。CCUS登録技能者の平均賃金が10・33%高かった防水工など賃金差がより大きい職種もあった。

社会保険加入状況や技能者の賃金支払い状況を関する20年度の実態調査を基に、直近の賃上げ動向も分析。職階別で見ると、CCUS登録技能者は「職長級」の53%、「班長級」の50%、「その他」の48%で賃上げが行われ、職階が高いほど賃上げされている。CCUS未登録者の賃上げ割合は全職階ともに44%で、いずれも登録者の賃上げ割合に及ばなかった。

CCUS登録技能者の各レベルで賃金差があるかどうかも分析した。「レベル4」の技能者の平均賃金は「レベル1~3」の技能者の平均賃金より11・18%高かった。

日刊建設工業新聞の購読申し込みは、こちら

戻る