2010/12/16 全建/地域建設業のビジョン、業界側も検討/国交省の建設産業戦略会議に提案へ

【建設工業新聞 12月 16日 記事掲載】

 全国建設業協会(全建)の淺沼健一会長は14日、国土交通省が「建設産業戦略会議」を立ち上げることを踏まえ、全建として地域建設業の将来像に対する考え方を検討し、国交省に提示していく方針を示した。
 
 
 淺沼会長は、「全建としても、建設産業戦略会議に合わせてビジョンを作ろうと思っている。各県(の建設業協会)でもそうした動きがあるようなので、早急に取りまとめるよう指示した」と述べた。同会議では、関係業界団体から意見聴取することになるとみられ、全建は本年度の地域懇談会・ブロック会議での意見なども踏まえて意見集約をしていくことになりそうだ。
 
 
 建設産業戦略会議は、地域建設業の具体的な再生方策などを検討する有識者会議で、馬淵澄夫国交相が設置を表明。17日に初会合を開く。国交省によると、年明けをめどに基本方針を策定し、来年3月中には、11年度以降に実施する施策を取りまとめる。全体の取りまとめは、同6月を予定している。淺沼会長は、こうした状況を踏まえ、全建側からも提案を行っていく考えを示した。詳細はこれから詰めるが、同会議を見据えた動きになるため、早急な意見集約が必要になりそうだ。
 
 
 地域建設業の役割や将来像を示すビジョンの必要性については、地域懇談会・ブロック会議でも意見が出されていた。地域に必要な建設会社が生き残っていける公共調達制度のあり方とも連動するとみられる。先行する長崎県建設業協会や富山県建設業協会は、建設業が地域で果たす役割などについて県などと議論しており、こうした地域での取り組みも参考にしていくことになりそうだ。

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