2010/5/6 09年度の新設住宅着工、25・4%減/45年ぶり80万戸割る/国交省
【建設工業新聞 5月6日 記事掲載】
国土交通省がまとめた09年度の新設住宅着工戸数は、前年度を25・4%下回る77万5277戸にとどまった。着工戸数が80万戸を割り込んだのは1964年度(76万4619戸)以来45年ぶり、100万戸割れも66年度(88万1430戸)以来43年ぶりとなった。下げ幅も、オイルショックで大幅な落ち込みとなった74年度(28・5%)に次ぐ2番目の大きさを記録した。厳しい雇用情勢や所得低迷を背景に消費者が住宅購入に慎重になったことが着工低迷の主因だが、09年度後半からは持ち直しの兆しも出ている。
着工戸数の内訳は、持ち家(注文住宅)28万6993戸(7・6%減)、貸家31万1463戸(30・0%減)、分譲住宅16万3590戸(40・0%減)。持ち家と分譲は3年連続の減少、貸家は前年度の増加から再び減少に転じた。分譲のうちマンションは6万7382戸(59・1%減)と前年度のほぼ4割の水準にとどまった。一戸建てを含めた分譲住宅の着工戸数は、56年度の調査開始以来最低を記録した。分譲マンションの着工戸数は、首都・中部・近畿の3大都市圏でいずれも過去最大の下げ幅を記録。3大都市圏の合計着工戸数は5万6624戸と過去最低だった。
新設住宅の着工床面積は6775万5000平方メートル(前年度比21・5%減)と3年連続の減少。住宅以外も含めた全建築物の着工床面積は1億1320万平方メートル(25・2%減)と3年連続の減少で、内訳は民間建築物が1億0505万平方メートル(26・9%減)、公共建築物が815万平方メートル(5・8%増)だった。
民間分は3年連続のマイナスで、居住用は7019万平方メートル(22・2%減)、非居住用は3486万平方メートル(34・8%減)といずれも大幅な落ち込み。用途別の内訳は、事務所637万平方メートル(17・2%減)、店舗550万平方メートル(33・3%減)、工場545万平方メートル(56・7%減)、倉庫399万平方メートル(47・2%減)と、景気低迷による企業の設備投資の冷え込みが響いた。公共分は2年連続の増加となった。
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