2010/2/15 国交省/10年度予算の地方向け仮配分、自治体に説明開始/工事は1千件以上

【建設工業新聞 2月15日 記事掲載】

 国土交通省は、10年度予算案で実施を計画している具体的な事業(個所付け)について12日、全国の地方整備局を通じて全国の地方自治体への関係資料の通知を始めた。政府が10日の衆院予算委員会理事会に提出した資料で、都道府県や政令指定都市ごとに道路、河川、港湾、公園などの工事の実施個所や予算などが工種別に明記されている。工事の総件数は全国で1000件を超える。


 地域別の道路と河川工事の件数は北海道・東北240件(道路154、河川86)、関東139件(道路81、河川58)、北陸85件(道路43、河川42)、中部127件(道路60、河川67)、近畿101件(道路42、河川59)、中国93件(道路54、河川39)、四国71件(道路38、河川33)、九州170件(道路100、河川70)。19の政令指定都市は河川工事がなく、道路のみで54件。


 道路関係では、東京外かく環状道路都内区間は項目があるが、予算や規模は検討中とした。大阪は第二京阪道路など大規模事業が完成したため、直轄の道路工事は5件と少なかった。国道整備が遅れ気味の北海道や沖縄県、鳥取県などの地域には予算配分が厚くなっている。


 今回の道路の個所付けでは、昨年11月末(概算要求時の発表後)に国交省が自治体に提示した道路の事業計画からは約600億円程度(の事業件数)が上積みされている。この理由として、前原誠司国交相は12日の閣議後会見で、概算要求時には直轄事業負担金制度の見直し作業を進めていたため、地方が負担する維持管理費の全額を10年度予算案から外していたと説明した。

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